【写真でわかる】アシナガバチの巣の特徴と危険性、今すぐできる対策
投稿日:2024年4月1日
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数年前まで駆除業者として働いていました。ハチ被害を少しでも減らすため、ハチに関するさまざまな知識を楽しく・わかりやすくお伝えします。
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「家に蜂の巣が…。これってアシナガバチの巣?」
「何度も巣が作られる。どうにか対策したい」
みなさんこんにちは!以前ハチ駆除業者で働いていたフルカワと申します。
この記事では助手のペーさんと一緒に、あなたのアシナガバチの巣に関するお悩みを解決していきますね!
こんにちは!よろしくね〜!
アシナガバチの巣は、シャワーヘッドのような巣穴がむき出しになった形が特徴的です。
民家の軒下やベランダ、賃貸住宅の共有スペース、ポストの下…などなど私たちの身近な場所に巣を作ります。
そのため「毎年巣が作られて困っている」といった声も多いんです。
「益虫」ともされますが、アシナガバチは毒針をもつハチ。
体質によっては、刺されると健康被害を引き起こす可能性があるんです…。
巣の状況や時期を見極め、被害が出る前にしっかり対処する必要があります。
この記事を読むと、次のことがわかるよ!
読めばトクする3つのこと
- アシナガバチの巣の特徴がわかる
- アシナガバチの巣の予防・対策方法がわかる
- アシナガバチの巣を駆除すべきかの判断基準がわかる
アシナガバの巣に関する「よくある質問」にもお答えしているので、ぜひ最後までご覧くださいね!
この記事が、あなたのお悩み解決の手助けになれば幸いです。
※もし今、すでにアシナガバチの巣ができている場合は早めの駆除をおすすめします。
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種類によって違う?アシナガバチの巣の特徴
ではまず、アシナガバチの巣について以下のポイントを解説していきますね。
- 巣の形状
- 巣の大きさ
- 巣が作られやすい場所
「アシナガバチかどうか、いまいち判断がつかない」という方も、ここで確かめてみましょう!
巣の特徴①巣穴がむき出しで下向き
アシナガバチの巣は、巣穴がむき出しになっているのが特徴的です。
スズメバチの巣のように球体ではなく、シャワーの吹き出し口のような形をしています。
アシナガバチの巣 | スズメバチの巣 |
また、アシナガバチの種類によっても巣の形状は若干異なります。
基本的には巣穴が下向きになるように作られますが、横向きに巣を作る種も。
今回はよく民家付近で見かけ、かつ危険性が高い4種のアシナガバチについて、巣の形状をカンタンにまとめました!
▼セグロアシナガバチの巣▼ |
▼キアシナガバチの巣▼ |
▼フタモンアシナガバチの巣▼ |
▼コアシナガバチの巣▼ |
身近で見かけることが多いのは、おおよそこの4つのうちのどれかかと思われます。
もし「アシナガバチではなさそう…」といった場合は、こちらの記事でハチの巣の種類を確認してみてくださいね!危険性なども合わせて解説しています。
▶︎【一目でわかる】蜂の巣を写真でジャッジ!ハチの種類と危険性、駆除法
巣の特徴②大きさは最大で約15cm前後
アシナガバチの巣の大きさは、最大でもおよそ15cm前後です。
種や気候によってこれより大きくなるケースもありますが、一般的には15cm程度と考えていいでしょう。
15cmはだいたいお札の横幅くらいだよ〜!
最盛期の巣にいる働きバチの数は数百頭。
数千頭にも登るスズメバチに比べれば少ないですが、小さい巣にびっしりと張り付いている様子はかなり恐ろしいです…。
また、子育てのための部屋である育房(いくぼう)の数は、最多で1,000を超えることもあります。
小さい巣だからといって油断は禁物なんです。
巣の特徴③軒下や木の枝、室外機の中に巣を作る
アシナガバチが巣を作る場所は、軒下や木の枝などの開放空間、室外機の中といった閉鎖空間などさまざまです。
私たちの住む家(民家、マンション、アパート…etc)の周りに巣を作るケースが多く、被害も起こりやすくなっています。
とくに「室外機の中」はアシナガバチに特有の営巣場所です。
もし室外機から異音がする・ハチが出入りしているといった現象が見られた場合は、アシナガバチが巣を作っている可能性が高いんですね。
室外機故障のリスクも高まるから、駆除を検討してみよう。
巣の予防対策、駆除についてはのちほど詳しく解説します!
アシナガバチの巣作りと1年の様子
続いてはアシナガバチの巣作りや危険な時期についてお伝えします。
「いつ頃から巣を作りはじめるの?」「冬の巣はどうなるの?」といった疑問についても詳しく解説していきますね。
4月中旬〜6月頃までに巣作りを開始
アシナガバチの巣作りは女王バチが1匹のみではじめます。
冬眠から目覚めた女王バチによって、4月中旬頃から6月頃までに巣作りがおこなわれるんです。
女王蜂は巣作りを進めながら働きバチを産卵。
働きバチは1ヶ月ほどで羽化し、女王バチから巣作りをバトンタッチされます。
巣作りを開始するのは女王バチのため、この女王バチを退治すればその後ふたたび巣を作られることはほぼないと考えてOKです。
ただ、別の女王バチが飛来して巣を作る可能性があるから注意してね!
7月〜8月頃の巣はかなり危険
アシナガバチの巣がピークを迎えるのは7月〜8月です。
巣にいる働きバチの数がもっとも多くなり、1匹1匹の凶暴性も高まります。
とはいえアシナガバチは、こちらから刺激しない限り刺してくることはありません。
ただし刺された時の痛みはかなり激しいものです。
この時期の巣に近づくのは危険すぎるから、見かけたら離れるようにしよう。
11月頃には巣を離れて冬眠する
アシナガバチの巣では、10月頃になると新女王バチと雄のハチが生まれはじめます。
11月頃には交尾のために巣を離れ、新女王バチはそのまま冬眠するんです。
ちなみに、女王バチが単独で冬眠する種もいれば、数十〜数百匹の集団で冬眠する種もいるよ!
11月を過ぎるとほとんどの働きバチたちが死んでしまい、これまでの巣は空っぽになります。
巣は翌年再利用されることはなく、春になって目を覚ました女王バチが1から巣作りを開始するんです。
アシナガバチの偵察
アシナガバチの女王バチは、「どこが巣作りの場所として適しているか」を偵察しにやってくることがあります。
「最近庭でよくアシナガバチを見かける」
「でも、巣はなさそう…」
このような状況の方は、もしかすると巣作り場所の候補にされているかもしれません。
このあと紹介する予防対策方法を試してみてくださいね。
アシナガバチの巣の予防・対策方法
それでは、アシナガバチの巣の予防・対策方法を紹介します。
先ほども紹介しましたが、アシナガバチの巣作りが始まるのは4月〜6月頃。
予防対策はこの時期までに済ませ、アシナガバチが寄り付かないような環境を整えておきましょう!
巣が作られそうな場所に薬剤を使用する
アシナガバチの巣は以下の場所に作られるケースが非常に多いです。
- 庭木
- ベランダ
- 軒下
- 窓枠や雨戸の隙間
このような場所にあらかじめ殺虫剤を撒く、もしくは木酢液を設置しておきましょう。
殺虫剤は1〜2週間に1度、吹きかけた場所が少し濡れるくらいかけておくのがおすすめです。
ちなみに木酢液は、ツンとしたニオイが特徴的な植物由来の液
体。木酢液は水で1:1に薄め、ペットボトル等に入れて庭木に吊り下げておくといいでしょう。
(そのままスプレーしてもいいのですが、洗濯物やお家の壁についてしまうとニオイが取れなくなる危険があるのでご注意くださいね。)
また、殺虫剤・木酢液いずれも雨が降ると効果が薄れてしまいます。
雨が上がってから再び殺虫剤を撒く、木酢液を作り直すようにしてくださいね。
室外機カバーをかけておく
アシナガバチの巣が作られる場所としては「室外機の中」もかなり多く挙げられます。
室外機での巣作りを防ぐため、エアコンを使わない時期は室外機にカバーをかけておくようにしましょう。
ちなみに、室外機に殺虫剤を噴射すると「故障の原因」になるとのことでアース製薬さんのページにて注意喚起されています。
Q エアコンの室外機の中のハチの巣に使ってもいいですか?
A 室外機へは噴射しないでください。
内部には電装部分が内蔵されておりますので、液がかかると故障の原因になります。
室外機への対策としては、殺虫剤等は使用せずカバーを使って侵入口をブロックするようにしましょう。
アシナガバチの巣は駆除すべき?
アシナガバチの巣が作られないよう予防・対策をしていたとしても、「巣が作られてしまった」なんてことがあるかもしれません。
そんなときの対処法として考えられるのは「巣の駆除」ですよね。
しかしアシナガバチは益虫(えきちゅう)でもあるため、駆除すべきか迷う方も多いんです。
農作物を荒らす害虫を食べてくれるし、お世話になっている面も大きいから迷うよね…。
ただ、私たち人間に被害が出ているのも事実です。
このあと駆除した方がいいケースとしなくても問題ないケースを解説するので、一つの参考にしてみてくださいね!
人通りの多い場所の巣は駆除する
アシナガバチの巣が人通りの多い場所に作られてしまったら、被害が出る前に早めに駆除しましょう。
人通りが多いと、そのぶん巣を刺激して刺される確率がかなり高まります。
加えて玄関先などは、ご近所さんや配達員の方などあなたやご家族以外の方も利用する場所ですよね。
巣に気づかずお家へいらした方が刺されてしまったら…お家の所有者であるあなたに責任が問われるかもしれません。
生活圏内に巣がある場合は、万が一のことを考えて駆除するのが安心だね…。
もしご自身での駆除を考えている場合は、こちらの記事をご覧ください!自力駆除の方法を解説しています。
▶︎【場所別】アシナガバチの駆除方法
ただしアシナガバチも毒針をもつハチのため、駆除に失敗して刺されるリスクは避けられないものです。
駆除から再発防止策、清掃まで、安全に徹底的におこないたいという方は、プロの駆除業者への依頼も検討してみましょう。
10月〜11月以降の巣は放っておいてもOK
一方、10月〜11月頃の冬眠を目前とした時期の巣は、急いで駆除する必要はありません。
程なくして巣は空になり、ハチたちもいなくなってしまうためです。
もしこの時期も多くのアシナガバチが飛び回っているようであれば、プロの業者に駆除相談してみよう。
また、空っぽになった巣は翌年再利用されることはありません。
そのため放っておいても問題ないのですが、稀にアシナガバチの集団越冬の場所として利用されたり、他の害虫が住み着いたりすることがあります。
もし空っぽの巣を見つけたら、念のため除去しておくと安心です。
アシナガバチの巣に関するQ&A
最後に、アシナガバチの巣についての「よくある質問」に答えていきますね。
アシナガバチが頻繁に飛んでくる。巣が作られるの?
「なぜかアシナガバチが庭に寄ってくる…」という状況。
なぜアシナガバチが寄ってくるのか、その理由は2つあります。
- 巣作り前の偵察をしている
- エサ場になっている
先に解説したように、アシナガバチは巣作り前に候補となる場所を偵察することがあります。先ほどの予防・対策方法で巣作りをブロックしましょう。
ただ、一向に巣を作る気配がないのに頻繁に寄ってくるケースもあるあるです。
「頻繁にアシナガバチがやってくるものの、巣を作る気配がない…」
この場合は、お庭にある植物に生息する昆虫や芋虫を狙って飛んできている可能性があります。
実際に、アシナガバチはエサ場とする場所に繰り返しやってくることがわかっているようですね。
したがって,一度餌を発見・捕獲した蜂は,1日の中で同一場所にくり返し戻ってくるといえる。 しかもそこに再飛来した捕獲蜂の多くは,前に餌を捕獲した木に戻っていた(Fig.2)。
アシナガバチが寄ってくることで刺される危険も高まるので、プランター等を人気のない場所に移動するなどして対処しましょう。
巣を駆除してもアシナガバチがやってくる。なぜ?
「巣を駆除したのに、まだ辺りをうろついているアシナガバチがいる…」
これはアシナガバチに限らず、スズメバチ等にも見られる戻りバチという現象です。
駆除の際に巣から離れていたハチは、戻ってきた際に巣がないことに混乱し凶暴化することがあります。
戻りバチは2〜3日でいなくなるものですが、あまりにも数が多い場合は危険です。
自分では対処できない場合、不安な場合は駆除業者へ相談してみましょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この記事では、アシナガバチの巣の特徴や対策方法、駆除の必要性について解説しました。
アシナガバチの被害を防ぐためにも、あなたに覚えていただきたいポイントは次の3つです。
- アシナガバチの巣は7月〜8月頃が危険
- 殺虫剤や木酢液、室外機のカバーで予防・対策
- 人通りが多いところにある巣は早めに駆除
スズメバチに比べればおとなしいけど、危険なことには変わりないから注意しよう。
巣の駆除が少しでも不安なら、駆除のプロに依頼するのも選択肢の一つです。
失敗して刺されるケースも多いので、いちばん安全に駆除できる手段で行いましょう。
アシナガバチの巣に関するお悩みが解決し、不安なく過ごせることを願っております!
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